TOSHIKO HAYAKAWA WORKS 1
▍アート作品で心を解放する
アートを体感すると、とらわれていた思考から解放され、生きるエネルギーが湧くことがあります。
私は感覚の扉を開き、魂を揺さぶるようなアート作品を作りたいと思っています。
みちひらき龍ミッチー
発表:2022年さいたま国際芸術祭 素材:和紙、柿渋、金箔、水晶、竹、杉 サイズ:体長17m、高さ0.8m
元気になってほしい
胎内をくぐり抜けると幸せになるという伝説の龍を和紙を編んで作りました。
和紙には600人以上の子ども達が書いた名前や夢と私の「祈りの文字」が書かれています。
みちひらき龍のミッチーは全長17mです。
胎内をくぐると龍の胴体は揺れ動きます。
まるで、命が吹き込まれたように見えます。
ミッチーは私たちの心の不安を食べてくれるのです。
くぐり抜けたあとみんなが笑顔になってくれたら嬉しいです。
▍みちひらき龍からの開運メッセージ 〜子どもに伝えたい21の言葉〜
心を軽くして元気に
心がへこんだ時に素敵な言葉に出会うと元気をもらえることがあります。
私は未来を生きる子ども達に伝えておきたい言葉を考えました。
それをおみくじの形にしてみちひらき龍がくわえる金の玉に入れました。
「あなたに必要な言葉が出てきます」というと子ども達は真剣に読んでくれます。
また、言葉(文字)を鑑賞できるようにビジュアル的な作品も作っています。
子ども達がみんな幸せに生きてほしいと願うのです。
遊動天都
発表:1993年「手わざと現代」埼玉近代美術館 素材:越前和紙、柿渋 サイズ:高さ4m、直径9m
エネルギーが宿る場を作りたい
私は祭りが好きです。
人と人が交流し、神様と対話することで体と心にエネルギーが満ちてくるからです。
私は「エネルギーが宿る場」を作りたいと思いました。
まず海岸に600畳分の手漉き和紙を敷き、般若心境をドローイングする(祈る)ことから始めました。
そのすべての和紙を糸状にして編み、柿渋で染めて「遊動天都」を完成させました。
そこには多くの人が集まり音を奏で、歌い、踊りました。
太古の記憶が蘇るような、不思議な感覚になりました。
命の更新ができるような祭りをまたどこかでしたいと思います。
「遊動天都」制作ドキュメント(1994年制作)
キリン・コンテンポラリーアワード奨励賞作品。
世界で初めて、和紙を編んで巨大オブジェを制作したドキュメント。
それは茅ヶ崎海岸に600畳分の和紙を広げ、般若心経を描くことから始めました。
良縁降臨
発表:1995年「移項」カンプナーゲル(ドイツ) 素材:越前和紙、純金泥 サイズ:高さ7m、直径3m
良縁に恵まれるように
神様は尖ったものに降臨するといいます。
私は、良縁の神様の力を借りたくて、祈願しながら純金で文字(般若心境)を書きました。(126枚)
そして、それを漉き込んで特別な和紙を作り、円錐形の天蓋を制作しました。
中に入り見上げると金の文字が透けて上空から降り注いでくるように見えます。
体験した人は「宇宙と交信できるみたい」「包まれ癒される」「後日、本当に良縁に恵まれた」などの感想がありました。
人は心が透明平静になった時、神様の存在に気づくのでしょう。
みんなが仲良く、良縁に結ばれていくことを願う作品です。